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2013/11/28

有意義だった特P連合同大会(室蘭大会)

Tweet ThisSend to Facebook | by 塩本 岳彦
 10月19日(土)、20日(日)に特P連の合同大会にPTA会長と共に参加して参りました。
 1日目は、顕彰式、特別支援学校卒業生の体験発表、午後から部会と続きました。

 体験発表では、3名の発表がありました。高等盲学校専攻科理療科を卒業された吉成さんは、片眼を失明しており、高校卒業後、福祉系の専門学校を目指しますが、片眼が見えないという理由で入学を断られ、辿り着いたのが理療科だったそうです。現在は北海道リハビリテーションセンターに勤務しており、車の運転はもちろんのこと、ご家族もいて、今は「父として子どもに笑われない人生を送りたい」とお話ししていました。
 高等聾学校を卒業された前田さんは、「ろう者の弱点とは」と題して、TPOに弱いこと、「書く」力が弱いことについて語ってくれました。その中で「見てわかる」情報の必要性や分からないことはその場ですぐに説明を受けることの大切さについて話してくれました。また、ろう者は格助詞が苦手だそうで、それ故に「書く」力の重要性について、生活面や筆談というコミュニケーション面から語ってくれました。
 伊達高等養護学校農業科を卒業された大畑さんは。自立型のグループホームで生活しながら生協のバックヤードで働いているそうです。一日や週のスケジュールを自己管理することが大変なことや、共同生活では協調性が大事であることなどを語っていました。現在は、通信で高校の卒業の資格取得に挑戦していることや、将来は車の免許と調理師免許を取得したいという夢を語っていました。

 部会は、進路部会(肢体不自由・病弱)に参加し、白糠養護学校から「進路指導の実際」、函館養護学校から「高等部卒業の明るい未来に向けて」という提言がなされました。協議は「行ってみたいあんなとこ。あったらいいなこんな支援。進路について夢を語ろう!」などの柱を立て、保護者の方を中心に様々な思いが語られました。

 2日目は、社会福祉法人「伊達コスモス21」の総括事業管理者である大垣氏より「障がいが重くても 年を重ねても 地域で暮らす~重度重複障がい者のケアホーム『野ぶどう』~」という演題で講演がありました。その中で、伊達市では、8~9事業所当たり1名以上の障害者を雇用しており、全国的にいっても高い障害者雇用率だそうです。また、グループホームも66カ所あることが話されました、現在、全国的に増え続けているグループホームについては、障害者のケアをグループホームの世話人に丸投げしているケースが多く、世話人の精神的負担も大きい状況だそうです。「コスモス21」では、改めてグループホームの在り方を問い、健常者や障害者に関係なく、誰もが利用しやすい生活しやすいグループホームについて考えてきたそうです。根本としては、障害があるなしに関係なく普通に生活する人が嫌なことは、当然障害がある方にとっても嫌なことであると押さえ、取り組んでいるそうです。そのため、世話人との情報共有を1日数回行い、利用者にとってよい環境となっているか、世話人が疲弊していないかなど、チェックできる体制を整えているそうです。また、グループホームという共同生活においては、利用者間のトラブルが合ったり、お互い人間ですからどうしても合わない人もいます。そういう場合は、引っ越しも率先してさせるそうです。「スタッフは、引っ越しならその辺の業者に負けないくらい上手になりましたよ」と話していました。
 大垣氏からは、まだまだ様々なお話をいただきましたが、紙面では書ききれないので、大会集録が届きましたら、皆さんにどこかでご紹介できればと思っています。
 有意義な大会であり、来年もとても楽しみです。皆さんも是非来年はご参加ください。(原田)
大会の様子
12:45