北海道八雲養護学校
 

学校概要

八雲町の北海道地図 本校は、独立行政法人国立病院機構八雲病院に併設する、北海道立の特別支援学校です。道内で病弱者を教育する特別支援学校2校のうちの1校です。
 学部は、小学部・中学部・高等部を設置しています。
 北海道の南に位置する八雲町にあります。


木彫りの熊 八雲町は平成17年の熊石町との合併により、太平洋と日本海の二つの海にはさまれた町となりました。そのことから、二海郡(ふたみぐん)となりました。人口は約2万人余りで、酪農・漁業が盛んです。「自然美術館」といわれるように、自然豊かな町でもあります。秋には、遊楽部川(ゆうらっぷがわ)をサケが遡上したり、そのサケをねらって、河口付近にはオジロワシがやってきます。本校の裏手には航空自衛隊八雲分屯基地があります。
 また、尾張徳川が開拓使として明治時代に八雲の基礎を築いたこともあり、愛知県とのかかわりが深くなっています。
 八雲の由来は、開拓の際、豊かで八重垣を張り巡らせたような理想郷をつくることができればという願いから、八雲開拓の父、徳川慶勝が古事記の「八雲たつ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を」という歌からつけたといわれています。このときに「木彫り熊」も工芸品としてつくられるようになりました。


国立病院機構八雲病院 本校の児童生徒は、神経筋疾患(主として筋ジストロフィー)、重症心身障害などで八雲病院に入院しています。筋ジストロフィー専門病棟を有し、呼吸管理等で最先端の技術をもつ国立病院機構八雲病院に併設していることから筋ジストロフィーの児童生徒が多く在籍し、全道より本校へ入学してきています。近年の傾向としては、病気が進行してから高等部に入学してくる生徒が多いのが特徴です。


 児童生徒は電動車いす、補助電動車いす、バギーなどで移動しています。そのため、校舎全体が段差の無い作りで、大型のエレベーター2基や広い個室のトイレなどが完備されています。体育館の舞台にもスロープが設置してあります。教室には高さを変えられる洗面台や、車いすに乗った高さで操作しやすいよう電気のスイッチが、下の方に取り付けられています。また机も児童生徒の車いすの高さに合わせ、調整できるようになっています。


校舎写真 教育課程は、児童生徒の実態に合わせて指導を行っています。
 小学部・中学部・高等部は週26時間の授業があります。
 普通学級では、普通学校に準ずる教育内容で、国語や数学、理科、社会、英語など基礎学力をしっかり身につけられるよう、指導を行っています。
 重複学級では、自立活動や、生活単元学習などの教科等を合わせた指導、国語や算数・数学などの教科別の指導など、児童生徒の実態に応じて指導を行っています。
 また八雲病院に入院していて登校できない児童生徒へは、ベッドサイドへ教諭が出向いて指導を行い、家庭より登校できない児童生徒には、家庭に教諭が出向いて指導を行う訪問教育を行っています。